⭐︎ノーベル賞とは?
ノーベル賞は、「人類のためにすばらしいことをした人」におくられる、世界でいちばん有名な賞のひとつです。科学・平和・文学など、いろいろな分野でえらい発見や活動をした人にあたえられます。
🧪 どんな賞があるの?
ノーベル賞はつぎの6つの分野でおくられます。
- 物理学賞(ぶつりがくしょう)…宇宙やエネルギーなど、自然の法則を見つけた人。
- 化学賞(かがくしょう)…物質のしくみや変化を解明した人。
- 生理学・医学賞(せいりがく・いがくしょう)…人の体や病気を研究して、健康に役立つ発見をした人。
- 文学賞(ぶんがくしょう)…心に残るすばらしい本や詩を書いた人。
- 平和賞(へいわしょう)…戦争を止めたり、世界を平和にするために努力した人。
- 経済学賞(けいざいがくしょう)…お金や社会のしくみを研究して、よりよい世界をつくる考えを出した人。
🌍 いつ、どこで発表されるの?
毎年10月ごろに発表され、12月10日(ノーベルさんの命日)に、スウェーデンとノルウェーで表彰式が行われます。
⭐︎いつ誰が作った?
ノーベル賞を作ったのは、アルフレッド・ノーベル(Alfred Nobel)というスウェーデンの科学者・発明家です。
彼が**ノーベル賞を作ろうと決めたのは1895年(いちきゅうはちごねん)**のことです。
🧠 ノーベルさんってどんな人?
- 生まれた年:1833年(いち・はち・さん・さん)年
- 国:スウェーデン
- 職業:発明家・科学者・実業家
- 発明したもの:ダイナマイト(とても強い爆薬)
💭 なぜノーベル賞を作ろうと思ったの?
ノーベルさんはダイナマイトで大金持ちになりましたが、その発明が戦争にも使われてしまいました。
そのことで「自分の発明が人を傷つけるのは悲しい」と感じたそうです。
そこで彼は、自分が亡くなったあとに財産を使って、
「人類のために役立つ発明や活動をした人に賞をあげよう」
という**遺言(いごん)**を残しました。
🎉 いつから始まったの?
最初のノーベル賞が実際に授けられたのは、
**1901年(いちきゅうぜろいちねん)**です。
つまり、ノーベルさんが亡くなった5年後にスタートしたのです。
⭐︎誰が決める?
じつは、ノーベルさんが生まれた国・スウェーデンとノルウェーの、それぞれの専門家たちがまじめに話し合って決めているのです。
🧪 分野ごとに決める人がちがいます
ノーベル賞は6つの分野がありますが、それぞれに「選ぶチーム(選考委員会)」があります。
| 賞の名前 | 決めている人(組織) | 国 |
|---|---|---|
| 物理学賞・化学賞 | スウェーデン王立科学アカデミー | 🇸🇪 スウェーデン |
| 生理学・医学賞 | カロリンスカ研究所(医学大学) | 🇸🇪 スウェーデン |
| 文学賞 | スウェーデン・アカデミー | 🇸🇪 スウェーデン |
| 平和賞 | ノルウェーの国会が選ぶ「ノルウェー・ノーベル委員会」 | 🇳🇴 ノルウェー |
| 経済学賞 | スウェーデン王立科学アカデミー | 🇸🇪 スウェーデン |
🕊️ どうやって決まるの?
- 世界中の大学や研究所の先生たちが「この人がふさわしいと思います」と推薦(すいせん)します。
- 委員会の専門家たちが、何か月もかけて研究内容や実績をくわしく調べます。
- とても長い会議のあと、全員で話し合って**「この人が一番ふさわしい!」**と決めるのです。
💬 さいごに
ノーベル賞は、1人のえらい人が決めるわけではなく、世界中の専門家たちが協力して決める賞なんです。
だからこそ「世界でもっとも信頼できる賞」と言われているのです。
⭐︎何をもらえる?
ノーベル賞をもらう人(受賞者〈じゅしょうしゃ〉)は、「おめでとう!」の気持ちをこめて、3つの特別なプレゼントをもらいます。
🎖️① メダル(記念の金メダル)
金色に光る、とても美しいメダルです。
表(おもて)には「アルフレッド・ノーベルさんの顔」が、うらにはその分野に合った絵が彫られています。
たとえば——
- 物理学賞と化学賞:ノーベルさんの横顔と、科学の女神の絵
- 平和賞:平和のシンボルである「ハト」や「人々が握手する絵」
メダルは**本物の金(ゴールド)**でできていて、とても重く、きらきらしています✨
📜② 賞状(しょうじょう)
とても大きくて美しいデザインの賞状です。
そこには受賞者の名前と理由が書かれています。
それぞれ手書きで、まるで「芸術作品(げいじゅつさくひん)」のようなんですよ。
💰③ 賞金(おかね)
ノーベル賞にはお金のプレゼントもあります。
毎年すこしずつ変わりますが、だいたい1億円前後(日本円で)です。
グループで受賞した場合は、人数で分けます。
このお金は、新しい研究に使ったり、人を助ける活動に使ったりする人が多いです。
👑 まとめ
ノーベル賞でもらえるのは——
- 金のメダル
- 美しい賞状
- 大きな賞金(約1億円)
の3つです!
⭐︎今まで受賞した人は?日本人は?
ノーベル賞は1901年に始まってから、世界で900人以上の人が受賞しています(※チームや団体をふくむ)。
その中には、日本人もたくさん! すばらしい発見や努力で世界に認められています。
🇯🇵 日本人のノーベル賞受賞者(にほんじん)
2024年までに、日本人は29人(日本国籍・生まれをふくむ)が受賞しています。
分野ごとに、主な人を紹介しますね。
🧪【物理学賞】
光や電子など、自然のしくみを解き明かした人たちです。
- 湯川秀樹(ゆかわ ひでき)さん:1949年、日本人初のノーベル賞!「中間子(ちゅうかんし)」を発見。
- 江崎玲於奈(えさき れおな)さん:1973年、トンネル効果の研究。
- 小柴昌俊(こしば まさとし)さん:2002年、ニュートリノ(宇宙の小さな粒)を発見。
- 赤崎勇(あかさき いさむ)さん、天野浩(あまの ひろし)さん、中村修二(なかむら しゅうじ)さん:2014年、青色LEDを開発!
⚗️【化学賞】
物質のしくみや新しい技術を作った人たちです。
- 野依良治(のより りょうじ)さん:2001年、有機化学の発明。
- 鈴木章(すずき あきら)さん、根岸英一(ねぎし えいいち)さん:2010年、有名な「鈴木カップリング」という化学反応を発見。
- 吉野彰(よしの あきら)さん:2019年、リチウムイオン電池を開発!(スマホや電気自動車に使われています)
🧬【生理学・医学賞】
人の体や命のしくみを研究した人たちです。
- 利根川進(とねがわ すすむ)さん:1987年、免疫のしくみを発見。
- 山中伸弥(やまなか しんや)さん:2012年、**iPS細胞(万能細胞)**を発見!
📖【文学賞】
言葉の力で世界を感動させた人たちです。
- 川端康成(かわばた やすなり)さん:1968年、『雪国』などで受賞。
- 大江健三郎(おおえ けんざぶろう)さん:1994年、人間の生き方を深く考える作品で受賞。
🕊️【平和賞】
世界の平和をまもるためにがんばった人たちです。
- 佐藤栄作(さとう えいさく)さん:1974年、元首相。核兵器を持たない「非核三原則」で受賞。
- 国際原子力機関(IAEA)と一緒に天野之弥(あまの ゆきや)さんも関係者として注目されました。
🌍 まとめ
日本人のノーベル賞受賞者は、
- 科学の分野で世界トップレベル!
- 「まじめにコツコツ努力する力」が世界に評価されているんです。
⭐︎受賞を拒否した人は?
じつは、ノーベル賞を「いりません」と言った人、つまり「受賞を拒否(きょひ)した人」も何人かいるんです。
その理由は、政治的な問題や**信念(しんねん)**によるものが多いんですよ。
🧠 ノーベル賞を拒否した主な人たち
🕊️ ① レ・ドゥク・ト(Lê Đức Thọ)さん
- 国:ベトナム
- 賞:ノーベル平和賞(1973年)
- 理由:アメリカの政治家ヘンリー・キッシンジャーさんと一緒に「ベトナム戦争の和平交渉」で受賞しました。
でも、当時まだ戦争が完全には終わっていなかったため、
「平和はまだ来ていない」と言って、賞を**辞退(じたい)**しました。
👉 とてもまじめで誠実な判断として知られています。
📚 ② ボリス・パステルナーク(Boris Pasternak)さん
- 国:ソ連(今のロシア)
- 賞:ノーベル文学賞(1958年)
- 代表作:『ドクトル・ジバゴ』
- 理由:ソ連政府がこの小説を「政府に批判的だ」として出版を禁止。
ノーベル賞を受けると、国から追放されるおそれがあったため、しかたなく辞退しました。
👉 世界中が応援しましたが、彼は母国に残る道を選びました。
⚗️ ③ リヒャルト・クーン、アドルフ・ブーテナント、ゲルハルト・ドマク
- 国:ナチス・ドイツ時代のドイツ
- 賞:化学賞・医学賞(1930年代)
- 理由:当時のヒトラー政権が「ドイツ人は外国の賞を受け取ってはいけない!」と命じたため、
受賞を強制的に拒否させられたのです。
👉 戦後になって、正式にメダルや賞状を受け取りました。
💬 まとめ
| 名前 | 国 | 賞 | 拒否した理由 |
|---|---|---|---|
| レ・ドゥク・ト | ベトナム | 平和賞 | 平和がまだ実現していなかった |
| ボリス・パステルナーク | ソ連 | 文学賞 | 政府からの圧力(あつりょく) |
| リヒャルト・クーン ほか | ドイツ | 化学賞・医学賞 | ヒトラー政権の命令 |
つまり、「ノーベル賞をもらわなかった人」は、自分の信念を大切にした人や、時代の中で苦しい選択をした人たちなんです。
⭐︎ノーベル賞を受賞するには?
「どうしたらノーベル賞をもらえるの?」というのは、世界中の科学者や作家のあこがれです。
では、小学生にも分かりやすく説明します。
🎯 ① 世界の人の「役に立つこと」をする
ノーベル賞は、「人類の幸せに大きく貢献した人」にあたえられます。
たとえば——
- 病気を治す新しい薬を発見した人(医学賞)
- エネルギーをむだにしない技術を作った人(物理学賞・化学賞)
- 人々を平和に導いた人(平和賞)
- 心を動かす本を書いた人(文学賞)
などです。
つまり、「みんなの未来をよくする発見や行動」をした人がえらばれます。
🔬 ② 地道にコツコツ研究・活動を続ける
ノーベル賞をもらう人は、何十年も努力をつづけた人がほとんどです。
たとえば——
- 山中伸弥(やまなか しんや)先生は、iPS細胞の研究に10年以上かかりました。
- 青色LEDの研究者たちも、光が出ない日々を何年も続けました。
「すぐにできること」ではなく、あきらめずに研究を続けた人が選ばれるんです。
🧑🏫 ③ 世界中の専門家に「すごい!」と思われること
ノーベル賞は、ただ努力しただけではもらえません。
世界中の科学者や先生たちが認めるほどの発見や作品が必要です。
だから、まずは自分の研究や作品を発表して、
「これはすばらしい!」と他の人が感じてくれることが大事です。
📨 ④ ノーベル賞の委員会から推薦(すいせん)される
ノーベル賞は、自分で「応募」するものではありません。
大学の先生や過去の受賞者など、世界の専門家が「この人を推薦します」と名前を出します。
その中から委員会が何か月もかけて調べ、1人(または数人)が選ばれます。
💡 ⑤ 「お金」より「人のため」にがんばる心
ノーベル賞をとった人たちは、みんな口をそろえてこう言います。
「賞のために研究したんじゃない。人の役に立ちたかったんだ。」
ノーベル賞は、人の幸せを本気で考えた人のごほうびなんです。
🌱 まとめ
ノーベル賞をもらうには——
- 世界のためになることをする
- あきらめずに努力する
- 世界中の人に認められる成果を出す
- 専門家に推薦される
- 人の幸せを願う気持ちを持つ
⭐︎一番の成果は?
「ノーベル賞の中で、一番すごい成果(せいか)って何?」というのは、たくさんの人が気になるところです。
ノーベル賞は100年以上の歴史があり、その中には人類の未来を変えた大発見がいくつもあります。
いくつか「特に世界を変えた」と言われる代表的な成果を、小学生にも分かりやすく紹介します。
🧬 ① DNAの発見(生理学・医学賞 1962年)
受賞者:ワトソンさん、クリックさん、ウィルキンスさん
内容:**生命の設計図「DNA(ディーエヌエー)」**の形を見つけました。
💡この発見があったから——
- 遺伝(いでん)や病気のしくみがわかるようになった
- iPS細胞や遺伝子治療など、現代の医学が大発展した
👉 まさに「生命の秘密のカギ」を見つけた歴史的な発見です!
⚡ ② 相対性理論と量子力学の発展(物理学賞)
- アインシュタインさん(1921年):光の正体を説明し、のちの「相対性理論」に発展。
- その後、他の科学者たちが**原子の世界の法則(量子力学)**を発展させました。
💡これで——
- 原子力発電
- コンピューターやスマホ
- GPS、レーザー技術
など、私たちの生活の多くが生まれました。
💡 ③ 青色LEDの発明(物理学賞 2014年)
受賞者:赤崎勇さん、天野浩さん、中村修二さん(日本人!)
💡この発明で——
- 白いLEDライトや省エネ照明ができるようになった
- テレビやスマホの画面もきれいになった
- 電気の少ない国でも長く明るく照らせるようになった
👉 世界のエネルギーを節約し、地球を救う大発明です。
🔋 ④ リチウムイオン電池(化学賞 2019年)
受賞者:吉野彰さん(日本人!)ほか
💡この発明で——
- スマホやパソコンが軽くて長持ちするようになった
- 電気自動車が現実になった
👉 「電気で動く未来社会」を実現した大きな一歩です!
🕊️ ⑤ 平和をもたらした人々(平和賞)
- マーティン・ルーサー・キング牧師(1964年):「差別をなくそう」と訴えた人
- マララ・ユスフザイさん(2014年):女の子が学校で学ぶ権利を守った人
💬 科学だけでなく、「人の心」や「平和の力」も、ノーベル賞の大切な成果です。
🌍 まとめ
ノーベル賞の中で「一番の成果」と言われるのは、
- DNAの発見(生命のなぞを解いた)
- 量子力学や相対性理論(宇宙の法則を解いた)
- 青色LED・リチウム電池(未来の技術を作った)
などです。
どれも、「人間の知恵が世界を変えた」すばらしい成果なのです✨
⭐︎今後どうなる?
「これからのノーベル賞はどうなっていくの?」というのは、世界中の科学者たちも注目しているテーマです。
これからのノーベル賞は、**新しい時代の課題(かだい)や価値観(かちかん)**にあわせて、どんどん変わっていくと考えられています。
🤖 ① AI(人工知能)やデジタル技術の時代に
これまでのノーベル賞は、自然の法則を発見したり、新しい薬を作ったりすることが中心でした。
でもこれからは——
💡 たとえばこんな研究が注目されています。
- AIががんの早期発見を助ける研究
- ロボットが人の生活を支える技術
- インターネットで世界をつなぐ仕組み
👉 **「データやAIで人の幸せを広げる」**発見が評価されるようになるでしょう。
🌱 ② 地球環境やエネルギー問題の解決へ
地球温暖化(おんだんか)や自然災害など、地球全体の問題が大きくなっています。
これからのノーベル賞では、こうした研究が増えると考えられます。
🌏 たとえば——
- 二酸化炭素をへらす新しい技術
- 海や森を守るバイオ研究
- 再生可能エネルギー(太陽光・風・水・地熱など)の発明
👉 「地球と人が共に生きるための科学」がテーマになる時代です。
🕊️ ③ 「平和」や「人権」を守る活動も広がる
これからの平和賞は、戦争を止めるだけでなく、
- 教育の平等
- 貧困(ひんこん)や差別の解決
- 気候変動に立ち向かう若者の活動
といった人間の心の平和を守る活動にも広がっていくでしょう。
👩🔬 ④ 若い人・女性・チームでの受賞が増える
むかしは一人の科学者が発見して受賞することが多かったですが、
今は世界中のチームが協力して研究をします。
💡 これからは——
- 女性研究者の活躍
- 若い世代の発明
- 国をこえた共同研究
が増え、**「みんなで作るノーベル賞」**の時代になると言われています。
🌈 ⑤ 「新しい分野のノーベル賞」が生まれるかも?
ノーベルさんが決めた時代にはなかった分野も、今はとても大切です。
たとえば——
- 環境賞(地球を守る発明)
- AI賞(人工知能の倫理や技術)
- 宇宙賞(他の星での生命発見など)
👉 将来、「第7のノーベル賞」が生まれるかもしれません!
💬 まとめ
これからのノーベル賞は、
- AIやデジタルの力を使う研究
- 地球と人の未来を守る発見
- 若者や女性の活躍
- チームでの協力
- 新しい分野の誕生
——このように、「人類の未来をよりよくする賞」として進化していくでしょう。

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