⭐︎石油とは?
石油は、昔々、何百万年も前に生きていた小さな植物や動物が、土や砂の下に埋もれて、長い時間と高い圧力によって変わってできたものなんです。これらの植物や動物の残りが、土の中で分解されて化学変化を起こし、液体のような油になりました。それが「石油」です。
石油は私たちの日常生活でとても大事な資源(しげん)です。例えば、車や飛行機を動かすための燃料(ねんりょう)に使われたり、プラスチックなどの材料として使われたりします。石油からはガソリンや軽油(けいゆ)、重油(じゅうゆ)など、いろいろな種類の燃料を取り出せるんです。
でも、石油は限られた資源で、使いすぎるといつかなくなってしまいます。そのため、石油を大切に使ったり、他のエネルギー(例えば太陽や風の力)を使ったりすることが大切だと考えられています。
⭐︎いつ誰が発見した?
石油が「いつ、誰によって」発見されたかについてですが、実は、石油そのものはとても昔から知られていたんです。古代エジプトや古代メソポタミア(今のイラクやシリアのあたり)では、すでに石油が使われていました。その時代には、石油が地面から自然に湧き出していた場所があり、その石油をランプの燃料や建物の材料として使っていたと言われています。
ですが、現代のように石油をたくさん掘り出し、さまざまな製品に利用する「石油産業」が始まったのは、1859年にアメリカのエドウィン・ドレイクという人がペンシルベニア州で「油井(ゆせい)」という石油を取り出すための井戸を掘りあてたことがきっかけです。ドレイクの発見によって、大量の石油が取り出せるようになり、ガソリンや石油ランプなどの普及が進んでいきました。このため、エドウィン・ドレイクは「石油産業の父」と呼ばれることもあります。
それから石油の需要が増え、現在では世界中で石油が使われるようになったのです。
⭐︎石油はなぜ限られている?
石油が限られている理由は、その「でき方」に秘密があります。
石油は、何百万年も昔の植物や動物が土の中で長い時間をかけて化学変化を起こしてできたものです。これはとてもゆっくりとした自然の過程で、数千万年から数億年かかると言われています。つまり、私たちが普段使っている石油は、ものすごく長い時間をかけて地球が作り出したものなんです。
でも、今の私たちが使っているペースは、この石油ができる速さよりもずっと速いです。石油を使えば使うほど、地球に残っている石油の量はどんどん減っていきますが、新しい石油ができるまでには長い時間がかかります。ですから、今の地球にある石油がなくなってしまうと、すぐには補充されないため、「限りがある」と言われるんです。
このため、石油を無駄なく大切に使ったり、石油の代わりになるエネルギーを見つけたりすることが大事だと考えられています。
⭐︎今のまま使うといつ無くなる?
石油が今のままのペースで使われ続けた場合、専門家によると、あと約50年から100年くらいで無くなると言われています。ただし、この予測は「今のままのペース」という条件がついています。もし石油の使用量が増え続けたり、技術の進歩でより多くの石油を見つけたりした場合、無くなる時期が早まったり、少し遅れたりすることもあります。
また、最近では石油の代わりに、太陽光、風力、水力などの「再生可能エネルギー」を使う取り組みも進んでいるので、それによっても石油の使用量は変わるかもしれません。
このため、いつ無くなるかは予測が難しいですが、石油は限りある資源なので、みんなで大切に使うことが大事だと言われているんです。
⭐︎石油は作れない?
石油を人工的に作ることは、実はとても難しいんです。
石油は、何百万年も前の植物や動物が土や砂の下で長い時間をかけて化学変化を起こしてできたものなので、同じプロセスを人間の手で再現するのはほぼ不可能に近いです。これほどの長い時間と高い圧力、さらに自然の働きが必要だからです。
ただし、科学者たちは石油の代わりになるものを作ろうとしています。たとえば、植物から油を取って燃料を作る「バイオ燃料」や、ゴミやプラスチックをリサイクルしてエネルギーを取り出す技術などがあります。また、合成燃料という人工的な燃料を開発する研究も進められています。
こうした代替燃料(だいたいねんりょう)が増えれば、石油への依存(いぞん)を少しでも減らせるかもしれませんが、完全に石油と同じものを作ることは、今の技術ではまだ難しいです。でも、未来にはもっと進んだ技術が出てくるかもしれません。
⭐︎化学変化とは?
化学変化とは、物質(ぶっしつ)がまったく別の性質(せいしつ)を持つ新しい物質に変わることを言います。
たとえば、木を燃やすと灰(はい)になりますよね?この時、木は火によって燃えて、元の木とは違う灰や二酸化炭素(にさんかたんそ)という別の物質に変わります。これが「化学変化」です。
もう一つの例として、鉄がさびるのも化学変化です。鉄が空気や水と反応して赤茶色のさびができると、鉄の性質が変わり、もろくなります。これも、鉄が水と反応して別の物質に変わる化学変化の一つです。
化学変化では、物質がそのままの姿で変わるのではなく、分子(ぶんし)や原子(げんし)という小さな単位が組み合わさったり離れたりして、まったく新しい物質が生まれます。
⭐︎植物や動物がどのような化学変化をしたら石油になるの?
植物や動物が石油になるためには、長い時間をかけて次のような化学変化が起こります。
- 分解(ぶんかい)
まず、何百万年も前に海や湖の底に沈んだ植物や小さな動物の体が、土や砂の中に埋まります。埋もれた後、細菌(さいきん)やバクテリアの働きで少しずつ分解されていきます。この分解によって、酸素(さんそ)や窒素(ちっそ)といった物質がなくなり、炭素(たんそ)と水素(すいそ)が多く残った状態になります。 - 熱と圧力(あつりょく)による変化
植物や動物の残りがさらに深く地中に埋もれると、地球の内部の熱と上からかかる圧力によって、残った物質がゆっくりと変化していきます。このとき、炭素と水素が新しく結びつき、長い炭化水素(たんかすいそ)という分子ができあがります。この炭化水素が、石油の主な成分になります。 - 時間の経過
何百万年という時間がかかることで、炭化水素はさらに変化し、液体状の石油に変わっていきます。このプロセスには本当に長い時間が必要で、わずかな炭化水素が変化するのに何千年もかかることもあります。
このように、植物や動物が分解して炭素と水素が結びつくことで、石油ができあがるんです。これは自然の力で起こる化学変化なので、短時間で同じものを作るのはとても難しいんです。
⭐︎石油を採掘する方法は?
石油を採掘(さいくつ)する方法について説明します。
- 地質調査(ちしつちょうさ)
まず、石油が地面のどこにあるかを調べるために、地質学者(ちしつがくしゃ)という専門家が地面の下の岩や土の様子を調べます。音波(おんぱ)や特殊な機械を使って、地下に石油がたまっていそうな場所を見つけます。 - 油井(ゆせい)を掘る
石油があるとわかった場所に、油井(ゆせい)と呼ばれる深い穴を掘ります。油井は地面から数百メートルから数千メートルの深さまで掘られることがあり、大きなドリルという機械で掘り進めます。 - 石油の圧力を利用する
地中の石油は、周りの岩や土からの圧力で押されています。この圧力のおかげで、油井を通して地上に自然に石油が湧き出てくることもあります。しかし、石油があまり出てこない場合もあるので、そのときは別の方法を使います。 - ポンプで吸い上げる
石油の圧力が弱くなってきたら、「ポンプ」と呼ばれる装置を使って石油を吸い上げます。映画などで見たことがあるかもしれませんが、「馬頭ポンプ」と呼ばれる形をしたポンプが、上下に動きながら地中から石油を引き上げています。 - 二次回収法(にじかいしゅうほう)
地下の石油がほとんど取り出されて、まだ残っている場合には、水やガスを地中に注入して、残りの石油を押し出す方法を使うこともあります。これによって、さらに多くの石油を取り出せることがあるんです。
このようにして、地中から石油を取り出し、次の段階で精製(せいせい)されてガソリンや軽油など、私たちが使える形に変えられていきます。
⭐︎石油はなぜ燃料となる?
石油が燃料になる理由は、その「炭化水素(たんかすいそ)」という成分にあります。
炭化水素は「炭素(たんそ)」と「水素(すいそ)」がくっついた分子でできています。この炭化水素を燃やすと、酸素と反応して「二酸化炭素(にさんかたんそ)」と「水」に変わり、同時に「熱エネルギー」が発生します。この熱がたくさん出るので、石油はとても優れた燃料として使われているんです。
具体的には、次のような流れでエネルギーが取り出されます。
- 酸素との反応(燃焼)
石油を燃やすと、炭化水素が空気中の酸素と結びついて燃焼(ねんしょう)という化学変化が起こります。このときに、二酸化炭素と水ができ、エネルギーが一気に放出されます。 - 熱エネルギーの利用
この燃焼で出た熱エネルギーを使って、例えば車のエンジンを動かしたり、飛行機のタービンを回したりします。また、熱を電気に変換して発電(はつでん)にも利用されます。
石油はエネルギーが多く含まれていて、効率よく熱を出すため、燃料としてとても役に立つんです。
⭐︎今後、石油はどうなる?
今後、石油はますます大事な資源であり続ける一方で、限られた資源として慎重に使われる必要が出てきます。多くの専門家が、石油の未来について次のようなことを考えています。
- 石油の減少
地球にある石油は限られているため、将来的には枯渇(こかつ)してしまうと言われています。予測では、今のまま使い続けると、数十年から100年以内に使える石油がなくなる可能性があります。そのため、新しい石油資源を探す努力や、効率よく使う工夫が続けられています。 - 代替エネルギーの開発
石油が少なくなることを見越して、太陽光、風力、水力などの再生可能エネルギーの開発が進んでいます。これらは自然からエネルギーを取り出すので、石油のように枯渇する心配がありません。また、電気自動車やバイオ燃料(植物から作る燃料)も普及してきています。 - 環境への配慮
石油を燃やすと、二酸化炭素(にさんかたんそ)が出て地球温暖化(ちきゅうおんだんか)の原因になります。地球温暖化は気温や気候に大きな影響を与え、生態系(せいたいけい)にも悪影響を及ぼします。そのため、石油の使用を減らして、環境に優しいエネルギーを増やすことが求められています。 - 新しい技術の登場
将来は、石油を使わずにエネルギーを得る新しい技術がさらに発展するかもしれません。たとえば、核融合(かくゆうごう)という技術が実用化されると、たくさんのエネルギーを作り出すことができるため、石油への依存が減るかもしれません。
つまり、今後の石油は限りある資源として大切に使いながら、石油に代わるエネルギー源を増やしていく方向へ進んでいくと考えられています。

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