小学生にもわかる『猪』


⭐︎猪とは?

猪(いのしし)は、山や森にすんでいる大きな野生の動物です。見た目はブタにとてもよく似ていますが、人に飼われているブタのご先祖さまなんです。


■ どんな特徴があるの?

・体はがっしりしていて、とても力が強いです
・口からは「キバ」というするどい歯が出ています
・毛はかたくてゴワゴワしています
・走るスピードはとても速く、時速40〜50kmくらい出ます


■ 何を食べるの?

猪は「雑食(ざっしょく)」といって、いろいろなものを食べます。
・どんぐり
・草や根っこ
・虫や小さな動物

土をほり返してエサを探すのがとても得意です。


■ どこに住んでいるの?

日本では本州・四国・九州などの山や森に住んでいます。
世界ではヨーロッパやアジアにも広く分布しています。


■ なぜ人里に来るの?

最近は、山の食べ物が少なくなったり、人の町に食べ物が増えたりして、猪が人の住む場所に来ることがあります。
これを「獣害(じゅうがい)」といって、畑の作物を食べてしまう問題になっています。


■ 猪は危険なの?

ふだんは人をさけますが、びっくりしたり怒ったりすると突進してくることがあります。
とても力が強いので、近づかないことが大切です。


■ 子どもの名前は?

猪の子どもは「うり坊(うりぼう)」といいます。
体にしましま模様があり、とてもかわいいですが、近くには必ず親がいるので注意が必要です。

⭐︎いつどうやって生まれた?

■ 猪はいつ生まれたの?

猪(いのしし)は、とても昔からいる動物です。
はっきり「この日!」というのは分かりませんが、約2000万年くらい前には、すでに猪の仲間が地球にいたと考えられています。

そのころの地球は、今とは少し違う環境で、いろいろな動物が進化している途中でした。


■ どうやって生まれたの?(進化のお話)

猪は、最初から今の形だったわけではありません。
長い時間をかけて「進化(しんか)」して生まれました。

進化とは、
👉 生き残りやすい体を持った動物が、少しずつ増えていくことです。


■ もともとのご先祖は?

猪のご先祖は、今よりもっと小さくて、シカやイノシシの中間のような動物だったと考えられています。

そこから、

・土をほるのが得意なもの
・キバが強いもの
・雑食でなんでも食べられるもの

こういった特徴を持つ個体が生き残り、だんだん今の猪の形になりました。


■ どうして今の形になったの?

猪の体は、自然の中で生きるのにピッタリです。

・強い体 → 敵から身を守る
・キバ → 戦う・土をほる
・何でも食べる → 食べ物に困らない

つまり「生き残るのに有利な形」に進化したのです。


■ まとめ

猪は
👉 約2000万年前ごろから続く、とても古い動物で
👉 長い時間をかけて進化して、今の姿になりました

⭐︎どうやって日本に来た?

結論から言うと、猪(いのしし)は
👉 昔、海が今より浅かった時に、歩いて日本に来ました。


■ 昔の日本は今と違った!

今の日本は海に囲まれた「島国」ですが、
約**数万年前(氷河期)**は、気温が低くて海の水が氷になっていました。

そのため
👉 海の水が減って、陸がつながっていたのです。


■ どこから来たの?

猪はもともと
👉 中国や朝鮮半島などの大陸にいました

そこから

・陸続きになったタイミングで
・食べ物を探しながら移動して

👉 日本列島に広がっていきました


■ そのあとどうなったの?

氷河期が終わると、氷がとけて海の水が増えました。

すると
👉 日本はまた島になり、猪は外に出られなくなりました

こうして
👉 日本の中で暮らす猪(ニホンイノシシ)になったのです


■ まとめ

猪は
👉 氷河期に海が浅くなったとき
👉 大陸から歩いて日本に来て
👉 海が戻って、日本に残った動物です

⭐︎寿命はどのくらい?

猪(いのしし)の寿命は、住んでいる場所によって少し違います。

👉 野生(自然の中)では 約5〜10年くらい
👉 動物園など安全な場所では 15〜20年くらい


■ なぜこんなに差があるの?

野生では、いろいろな「危険」があるからです。

・食べ物が足りないことがある
・けがや病気になる
・人に捕まえられる(狩猟)
・車とぶつかることもある

そのため、長く生きるのがむずかしいのです。


■ どのくらいで大人になるの?

猪は成長がとても早くて、

👉 1年くらいで子どもを産める大人になります

なので、寿命はそれほど長くなくても、数は増えやすい動物です。


■ まとめ

猪は
👉 野生では5〜10年
👉 安全な場所では15〜20年
👉 そして早く大人になるのが特徴です

⭐︎なぜ干支に入っている?

■ 干支(えと)ってなに?

干支は、もともと中国で生まれた
👉 年や時間を数えるためのしくみ です。

そこに、分かりやすくするために
👉 12種類の動物があてはめられました。


■ なぜ猪が選ばれたの?

実は「なぜこの動物?」というはっきりした理由は、完全には分かっていません。
でも、いくつかの考えがあります。


■ 理由①:昔の人に身近だった

猪は昔から
👉 山にたくさんいて、よく知られていた動物です

食べ物(肉)としても大切で、生活に関係が深かったので選ばれたと考えられています。


■ 理由②:力強さの象徴

猪はとても強くて、まっすぐ突き進む動物です。

そのため
👉 「勇気」「勢い」「最後までやりきる」
といった意味を表す動物として選ばれたとも言われています。


■ 理由③:12番目にちょうどよかった

干支は12個必要でした。

その中で、
👉 よく知られている動物をバランスよく選んだ結果
猪も入ったと考えられています。


■ 日本ではなぜ「猪」なの?

実は本場の中国では、最後の動物は
👉 ブタです

でも日本には昔、ブタがあまりいなかったので、
👉 よく似ている「猪」が代わりに使われました。


■ まとめ

猪が干支に入っているのは
👉 昔の人にとって身近で
👉 力強い意味を持ち
👉 12種類の動物の1つとして選ばれたからです

⭐︎食べられる?

👉 はい、猪(いのしし)は食べられます。
日本では「ジビエ料理」といって、野生の動物のお肉として食べられています。


■ どんな味?

猪の肉は
👉 ブタの肉に少し似ていますが、もっと味がしっかりしています

・赤身が多くてコクがある
・少し野生らしい風味がある
・脂は甘くておいしい

と言われています。


■ 有名な料理は?

ぼたん鍋(なべ料理)
・焼き肉
・ハンバーグやソーセージ

特に冬のぼたん鍋は、日本ではとても人気があります。


■ 安全なの?

👉 きちんと処理されたものなら安全に食べられます

ただし野生の動物なので、
・しっかり加熱すること
・専門の人が処理すること
がとても大切です。


■ なぜ食べるの?

最近は、猪が増えすぎて農作物を荒らす問題があります。
そのため
👉 捕まえた猪を無駄にせず、食べることで活用しています


■ まとめ

猪は
👉 食べられる動物で
👉 栄養があり、おいしく
👉 自然とのバランスを守るためにも利用されています

⭐︎飼える?

結論からいうと
👉 普通の人がペットとして飼うのは、ほとんどできません。


■ なぜ飼うのがむずかしいの?

理由はいくつかあります。

① とても力が強くて危険

猪は大人になると100kg近くになることもあり、
👉 突進すると人でもけがをしてしまいます。


② 性格が野生のまま

犬や猫とちがって、
👉 人になつきにくく、びっくりすると攻撃することがあります。


③ 特別な許可が必要

日本では野生の動物なので、
👉 勝手に捕まえて飼うのは法律で禁止されています。

研究施設や特別な許可を持つ人だけが飼うことができます。


■ じゃあ似た動物は飼える?

👉 猪の仲間の「ブタ」は人に飼いならされた動物です

さらに小さい
👉 ミニブタはペットとして飼う人もいます

こちらは人に慣れやすく、安全に飼えるように改良されています。


■ まとめ

猪は
👉 野生の動物で力が強く
👉 人に慣れにくく
👉 法律でも制限があるため

👉 ペットとして飼うのはむずかしい動物です

⭐︎農作物の被害は?

■ 猪による農作物の被害とは?

猪(いのしし)はエサを探すために畑に入り、
👉 作物を食べたり、畑を荒らしたりします。

これを
👉 獣害(じゅうがい) といいます。


■ どんな被害があるの?

主に3つあります。

① 食べてしまう

・お米(稲)
・さつまいも
・とうもろこし
などを食べてしまいます。


② 掘り返してしまう

猪は鼻で土を掘るのが得意です。
👉 作物ごと土をぐちゃぐちゃにしてしまいます。


③ 踏み荒らす

体が大きいので、歩くだけでも
👉 作物が倒れてしまうことがあります。


■ 被害はどのくらい?

日本では、猪やシカなどによる農作物の被害は
👉 年間で数百億円規模とも言われています。

特に山の近くの地域(島根県など)では大きな問題です。


■ なぜ増えているの?

理由はいくつかあります。

・山の食べ物が減った
・人が山に入らなくなった
・天敵(オオカミなど)がいなくなった

👉 その結果、人の住む場所に来るようになりました


■ 対策はあるの?

いろいろな工夫がされています。

・電気柵(さく)をつける
・畑の周りにネットを張る
・捕獲する(わななど)


■ まとめ

猪の被害は
👉 食べる・掘る・踏むの3つで作物をダメにし
👉 日本では大きな問題になっています

⭐︎一番効果的な対策は?

👉 電気柵(でんきさく)+地域ぐるみの対策です。

「これ1つだけ」で完璧、というより
👉 しっかりした柵+みんなで守ることが最強です。


■ なぜ電気柵が一番効くの?

電気柵は、猪が触れると「ビリッ」と弱い電気が流れます。

👉 痛い思いをすると、猪は
「ここは危ない場所だ」と学習します

これがとても重要で、
👉 一度学ぶと近づかなくなるのです


■ でも柵だけではダメ?

ここが大事なポイントです。

猪はとても賢いので
・隙間がある
・壊れている
・電気が流れていない

👉 こういう場所を見つけると、すぐ入ってきます


■ だから「地域ぐるみ」が必要

👉 1つの畑だけ守っても意味が薄いです

なぜなら
・隣の畑が無防備
・ゴミや野菜くずが放置されている

👉 そこに猪が来てしまうからです


■ 最強の組み合わせ

科学的に効果が高いのはこのセットです。

① 電気柵を正しく設置する
② 畑の周りをきれいにする(エサをなくす)
③ 地域みんなで同時に対策する
④ 必要に応じて捕獲する


■ まとめ

一番効果的なのは
👉 電気柵だけでなく、人の行動もセットにすること

つまり
👉 **「入れない環境+来ても意味がない環境」**を作ることです


これはまるで「セキュリティ」と同じ考え方です。
穴が1つでもあると突破されます。だから「全体で守る」ことが大切なんです。

⭐︎猪を見かけたら?

結論から言うと
👉 近づかず、静かにその場を離れることが一番大切です。


■ やってはいけないこと

まずは絶対にダメな行動です。

❌ 追いかける
❌ 大声で驚かせる
❌ エサをあげる
❌ 写真を撮ろうと近づく

👉 猪はびっくりすると、突進してくることがあります


■ 正しい行動(これが大事)

① ゆっくり後ろに下がる
👉 走ると追いかけてくることがあります

② 目を合わせすぎない
👉 にらむと「攻撃された」と思うことがあります

③ 物陰に隠れる・距離をとる
👉 車や建物の後ろに行くと安全です


■ 特に注意!子ども(うり坊)がいる場合

👉 近くに親が必ずいます

親は子どもを守るために
👉 とても攻撃的になります

なので
👉 絶対に近づかないことが重要です


■ もし近づいてきたら?

・カバンなどを前に出して身を守る
・高い場所(段差・車の上など)に逃げる

👉 猪はまっすぐ走るのは得意ですが、方向転換は少し苦手です


■ まとめ

猪を見かけたら
👉 あわてず、静かに、ゆっくり離れる
これが一番安全です


人と動物は本来、お互いに関わらない方が安全です。
「見たら離れる」これだけ覚えておけば大丈夫です。

⭐︎今後どうなる?

結論から言うと
👉 このままだと、しばらくは増える可能性が高いです。


■ なぜ増えるの?

理由は主に3つあります。

① 天敵がいない
昔はオオカミなどがいましたが、今の日本にはほとんどいません。

② 冬が暖かくなっている
寒さで死ぬ猪が減り、
👉 生き残りやすくなっています。

③ 人の食べ物が多い
畑やゴミなど、エサが増えています。


■ これから起こること

👉 人の町に出てくる回数が増える可能性があります

つまり
・農作物の被害が増える
・人とのトラブルが増える

といった問題が続くと考えられます。


■ ではどうするの?

未来は「悪くなるだけ」ではありません。

人間はすでに対策を進めています。

・電気柵の改良
・ドローンやセンサーで監視
・捕獲して食べる(ジビエ活用)

👉 科学と工夫でコントロールしようとしています


■ 理想の未来

一番大切なのは
👉 人と猪が距離を保って共存することです

・山には猪
・町には人

このバランスを守ることが目標です。


■ まとめ

猪は今後
👉 一時的には増える可能性があるが
👉 人間の工夫によって、うまくコントロールされていく

と考えられています。

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