⭐︎関税とは?
関税とは、外国(がいこく)から物を日本に持ってくるときにかかる特別なお金のことです。
たとえば、アメリカからおいしいチョコレートを日本に送ると、そのチョコに「関税」というお金がかかることがあります。
🧮なんのためにあるの?
関税には大きく3つの目的があります。
- 日本の会社を守るため
もし外国の物がすごく安かったら、日本の物が売れなくなってしまいます。関税をかけることで、値段のバランスをとります。 - 国の収入をふやすため
関税も国にとっては大事なお金のもと(税金の一種)です。これで道路や学校などが作られたりします。 - ルールを守らせるため
たとえば、ある国がルールを破ったとき、その国の物に高い関税をかけて「だめですよ」と伝えることもあります。
🧳どんな物にかかるの?
お肉、チーズ、服、くるま、くだもの、おかし、などいろいろです。
でも、全部の物に関税がかかるわけではありません。
日本が「この国とは仲良くしましょう」と約束した国の物は、**関税がゼロ(無料)**になることもあります。これを「自由貿易協定(ゆうぼうえききょうてい)」といいます。
⭐︎いつ誰が考えた?
関税(かんぜい)は、とてもむかしからあるしくみなんです。
🏺関税はいつからあるの?
世界では約4000年前、古代エジプトやメソポタミアのころから、「関税のようなお金」をとっていた記録があります。
そのころは、国と国ではなく「町と町」で物を売ったり買ったりしていて、町に入るときにお金をはらうルールがあったのです。
🏯日本ではいつ?
日本では奈良時代(ならじだい)ごろ(約1300年前)に、中国や朝鮮(ちょうせん)から物を輸入する時に、「関(せき)」や「税(ぜい)」という形でお金をとっていたことが分かっています。
そして、江戸時代になると、オランダや中国と貿易をしていた長崎の「出島(でじま)」で、商品に関税をかけていました。
👑誰が考えたの?
関税を**「発明した」1人の人がいるわけではありません。
多くの国で「よその物を入れるなら、お金をもらおう」と自然に考えられるようになっていった**のです。
つまり、関税は「とても古い時代」から、いろんな国で「自分たちの町や国を守るため」に考えられたしくみなんです。
⭐︎関税の率は誰が決める?
「関税のりつ(税率)」、つまりどのくらいのお金をとるかは、ちゃんと決める人やルールがあります。
🇯🇵日本では誰が決めるの?
日本では、**国の政府(せいふ)**が関税の税率を決めています。
くわしく言うと:
- **財務省(ざいむしょう)**というところが中心になって、
- 国会(こっかい)で法律をつくって決められます。
- この法律の名前は「関税定率法(かんぜいていりつほう)」といいます。
そして、**税関(ぜいかん)**というおしごとをしている人たちが、実際に税金を集めています。
🌏外国との約束もある!
じつは、関税は日本ひとりでは決められないことも多いのです。
たとえば:
- 世界には「WTO(世界貿易機関)」というグループがあって、
そこでは「みんなで関税を高くしすぎないようにしようね」と約束しています。 - また、日本と他の国との**自由貿易協定(FTA)や経済連携協定(EPA)**では、
「この品物は関税ゼロにしよう」などときめています。
🎯つまり、だれが決めるの?
まとめると、関税の率を決めているのは:
- 日本の政府(特に財務省と国会)
- 外国との話し合い(WTOや協定)
どちらも大切なんです。
⭐︎アメリカはWTOに入っていない?
アメリカはWTO(世界貿易機関)にちゃんと入っています!
🌍WTOとは?
WTO(World Trade Organization:世界貿易機関)は、世界の国々が貿易(売ったり買ったり)について話し合い、ルールを守るための国際的なグループです。
関税を高くしすぎたり、不公平なルールにしたりしないように、みんなで約束しています。
🇺🇸アメリカはどうしているの?
- アメリカは1995年にWTOができたときからのメンバーです。
- それより前の「GATT(ガット)」という古いルール時代からずっと参加しています。
- アメリカはWTOの中でもとても大きな影響力のある国のひとつです。
❗なぜ「入っていない」と思う人がいるの?
アメリカはときどき、WTOのルールに文句(もんく)を言ったり、自分たちで独自の関税をかけたりすることがあるので、「WTOに反対しているのでは?」と思う人もいます。
でも、実際には正式なメンバーとして参加し続けています。
ですから、安心してください。アメリカもWTOの一員で、世界の貿易ルール作りに関わっている国なんです。
⭐︎最近、アメリカはなぜ税率を勝手に上げれる?
たしかにニュースなどで「アメリカが関税(かんぜい)を引き上げた」という話を聞くことがあります。では、どうしてそんなことができるのか、やさしく説明します。
🇺🇸アメリカはどうして税率を上げられるの?
アメリカはWTOに入っているのに、「特別な理由があるときだけ」関税を引き上げることができるルールを使っています。これには、いくつかのパターンがあります。
🛡️ 1. 安全保障を理由にする(セーフガードや安保関税)
「この品物がたくさん入りすぎて、自分の国の産業(工場や仕事)がこわれそう!」というときは、
**「セーフガード」**という特別なルールを使って、一時的に関税を高くすることができます。
また、「この国の物は、アメリカの安全(軍や国家)にとって危ないかもしれない」というとき、
安全保障(あんぜんほしょう)を理由にして関税をかけることもあります。
⚖️ 2. 相手国に問題があると主張する
アメリカは「この国は不公平なやり方で物を売っている!」と思ったとき、
アンチダンピング関税や**報復関税(ほうふくかんぜい)**をかけることがあります。
※「ダンピング」とは…原価(げんか)より安く売って相手の産業をこわすやり方のことです。
🌐 3. WTOのルールに文句がある場合
アメリカは「WTOのルールがもう古い」「ちゃんと問題を解決してくれない」と考えていて、
自分の判断で関税を変えてしまうこともあります。
これは本当はよくないのですが、WTOのしくみではすぐに止めさせることがむずかしいため、
いろいろな国が不満をもっています。
📌まとめ
アメリカが関税を勝手に上げられる理由は:
- 「安全のため」や「不公平な貿易」など、理由があれば特例が使えるから。
- WTOのしくみでは、止める力があまり強くないから。
- アメリカはとても大きな国で、貿易の力も強いので、多少強引なこともできてしまうことがある。
でも世界中では、「ちゃんと話し合って、ルールを守って貿易をしよう」という意見が多いです。
⭐︎関税は誰が払う?
💰関税を払うのは「輸入する人」
関税は、外国から日本に物を入れるとき(輸入するとき)にかかるお金です。
つまり、その品物を日本に持ち込む人(会社)が払います。
この人のことを「輸入者(ゆにゅうしゃ)」といいます。
たとえば:
- アメリカからチョコレートを買って日本で売ろうとする会社があるとします。
- このチョコが日本に届いたとき、**税関(ぜいかん)**で「関税○%」と計算されます。
- その関税は、チョコを買って日本に入れる会社が払うのです。
🛍️でも実は…だれが負担しているの?
たとえば、関税が10%だと、チョコの値段が高くなりますよね?
すると、お店でチョコを買うお客さん(私たち)も高い値段を払うことになります。
つまり、直接払うのは輸入者だけど、最終的には消費者(しょうひしゃ)も負担しているんです。
📌まとめると…
| 関税を払う人 | どういう意味? |
|---|---|
| 輸入者(会社など) | 実際に税金を税関に払う人 |
| 消費者(みんな) | 値段に関税分が上乗せされることが多い |
何かを買うときに「なぜ外国の物は高いの?」と思ったら、それは関税が関係しているかもしれません。
⭐︎ではアメリカが税率を上げても関税を払うのはアメリカの会社や消費者?
アメリカが関税(かんぜい)の税率を上げても、**それを払うのはアメリカの会社や消費者(しょうひしゃ)**なんです。
🇺🇸たとえば、こんなケース
中国からアメリカにテレビを輸入(ゆにゅう)するときに、アメリカが関税を上げて「税金25%」としたとしましょう。
すると:
- 中国の会社は、ただテレビをアメリカに送るだけです。
(税金は払わなくていい) - アメリカに届いたとき、アメリカの輸入業者(ゆにゅうぎょうしゃ)が税金を払うことになります。
(テレビ1台100ドル → 税金25ドル → 合計125ドル) - お店ではその分を上乗せして、アメリカの人たちに高い値段で売られるようになります。
(たとえば150ドルになることも)
🧾つまり、だれが実際に負担している?
| 人・立場 | 負担の内容 |
|---|---|
| 中国の会社 | ほとんど負担しない(ただし、売れにくくなる) |
| アメリカの輸入業者 | 関税を直接払う |
| アメリカの消費者 | 値上げされた商品を買うことになる |
🤔なぜアメリカはそんなことをするの?
それは、「外国の商品を高くして、アメリカ国内の会社の商品を買ってほしい」からです。
でも、消費者の負担が増えるというデメリットもあります。
📌まとめ
アメリカが関税を上げたときに、その関税を払うのは:
- 中国ではなく、アメリカの輸入会社や消費者
- 最終的にはアメリカ国民自身が多くのお金を払うことになる
⭐︎世界の全ての国が関税をかけている?
答えは「ほとんどの国が関税をかけています」ですが、すべての国が同じように関税をかけているわけではありません。
🌍ほとんどの国は関税をかけている
世界の190以上の国のうち、たいていの国では関税があります。
なぜなら:
- 自分の国の産業(工場や農業など)を守るため
- 外国からの物にストップをかけるため
- 税金の収入を得るため
という理由があるからです。
🌐でも、関税が「とても少ない」国や地域もある
たとえば:
🇭🇰香港(ホンコン)
- なんとほとんどの品物に関税がありません!
- これを「自由貿易港(じゆうぼうえきこう)」といいます。
- 世界中の物が集まりやすくなるので、商売が活発になります。
🇸🇬シンガポール
- 関税はごく一部(お酒・たばこなど)だけで、多くの品物は関税ゼロです。
🇪🇺ヨーロッパの中
- ヨーロッパ連合(EU)の中では、国同士で関税をかけません。
- たとえばフランスからドイツに物を送るとき、関税はゼロです。
- ただし、EUの外(たとえば中国)から来た物には関税をかけます。
📌まとめ
| 状況 | 関税のしくみ |
|---|---|
| 多くの国 | だいたい関税がある(農産物や工業製品など) |
| 一部の国・地域 | 関税ゼロまたはすごく少ない(香港、シンガポールなど) |
| 特別な協定の中 | 国どうしの約束で関税ゼロになることもある(EU、EPAなど) |
なので、「関税は世界中にあるけど、かけ方は国によってちがう」というのが答えです😊
⭐︎今後、関税はどうなる?
関税(かんぜい)はこれからどうなっていくのか――
それは「もっと少なくなる方向と、逆に高くなる方向」の両方の動きがあるんです。
🌱1. 【減らそうとする動き】もっと自由に貿易しよう!
多くの国は、「もっと世界中で自由にモノを売ったり買ったりしたい」と考えています。
- **自由貿易協定(FTA)**や
- 経済連携協定(EPA)
といった国どうしの約束で、
「この商品には関税ゼロにしよう!」という動きがどんどん広がっています。
📌たとえば:
- 日本はオーストラリア、EU、アジアなどと協定を結んでいます。
- 日本国内でも農業以外の多くの品物で、関税は少しずつ下がっています。
🛡️2. 【上げようとする動き】国を守ろうとする動きもある
でも最近は、自分の国を守るために関税を高くする国も出てきています。
📌たとえば:
- アメリカは「自分の産業を守る」「不公平な取引をやめさせる」と言って、
中国などに高い関税をかけたりしています。 - 戦争やトラブルがあると、「もうこの国の物はいれない!」と関税を上げる国もあります。
🌐3. 【これからの予想】
関税の未来には、こんな可能性があります:
| 方向 | どうなるか | 理由 |
|---|---|---|
| ⬇ 減る | 関税ゼロの品がふえる | 自由貿易を進めたい国が多い |
| ⬆ 増える | 安全や国の産業を守るため | 対立やトラブルへの対抗策 |
| 🤝バランス | 場合によって使い分ける | 商品や国ごとに対応を変える |
🧠まとめ
- 世界全体では「関税をへらそう」とする動きが進んでいるけれど、
- 安全保障や政治の理由で「高くする国」もあるので、
- これからは「うまくバランスをとる時代」になるかもしれません。

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